2010年11月15日

第2話 「ポケットにパンを」

 トイズを失ったミルキィホームズたちを待っていたのは、屋根裏部屋での同居生活。食事も貧しくなり、4人の気持ちは徐々にささくれだってゆく。
 その様子を見て喜ぶ、怪盗帝国のトゥエンティ、ストーンリバー、ラット。彼らはミルキィホームズを監視するためにそれぞれ二十里、石流、根津に姿と名前を変え、ホームズ探偵学院に潜入しているのだ。
 だが、ミルキィホームズ分裂の危機を一匹の子猫「かまぼこ」が救う。少しづつまとまりを取り戻してゆく4人。ところが、ある日朝食用のパンが盗まれるという事件が発生!石流はミルキィホームズたちが犯人だと決めつけ糾弾する!ピンチに陥ったミルキィホームズたちだが・・・。

(探偵オペラ ミルキィホームズ 公式サイトより引用)


第2話 ネタ解説

タイトル元ネタ:「ポケットにライ麦を」
アガサクリスティ作、ミス・マープル主演の「ポケットにライ麦を」から。タイトルはクリスティお得意のマザーグース「6ペンスの唄(Song of sixpence)」の一節。歌に見立てた殺人事件が起こるミステリー作品です。

うまうま棒
見た目からして、株式会社やおきんが販売する「うまい棒」が元ネタですね。どうでもいいことですが、ネロの「うまうま棒」という発音がかわいすぎて私の魂に刻み込まれてしまいました。

「同情するならパンをくれ!」
1994年日本テレビ制作のドラマ「家なき子」の主人公相沢すず(安達祐実)の台詞「同情するなら金をくれ!」から。同年の流行語大賞に選ばれたほど有名な台詞です。

美術室 小美神の黄昏
宇神幸男の音楽ミステリー「美神の黄昏」より。「神宿る手」から始まるシリーズの最終作。どちらかと言えばバッドエンド気味の小説だったりします。

「ポゥ!」
トゥエンティが発した言葉。マイケル・ジャクソンの「SMOOTH CRIMINAL」の出だしの「Pow!!」はマイケルを表す記号として超有名ですね。帽子をかぶるアクションも同じくマイケルのPVより。

荷馬車がゴトゴトかまぼこを乗せていく
学校でも習う鬱歌「ドナドナ」の一節「荷馬車〜が〜ゴ〜ト〜ゴ〜ト〜子牛をのせ〜てゆく〜♪」を絵にしたものだと思われます。

ジャンヌ・ダルク
コーデリアさんが牢屋でアレな状態になっていたときに、自分に重ね合わせて妄想していた。ジャンヌ・ダルクは実在の人物で、英仏百年戦争の時代「神の声を聞いた」として男装して戦争に参加しフランス軍を勝利に導いたが、宗教裁判にかけられ火あぶりの刑にされた。享年19歳。考えてみればコーデリアさんとふたつ違い…。


第2話 感想など

ミルキィたちのペット、かまぼこの登場回。犯人はお前だ!

退学を猶予され、屋根裏で暮らすことになったミルキィホームズたちは、以前と打って変わって食べ物も満足に食べられないほどの貧乏暮らし。粉くずになったうまうま棒も、もったないので急いで口で吸います

しかし、いくらジャガイモひとつでは足りないからと言っても、古い木の机の裏に生えているキノコを食べますかあんたたち。食べられるキノコを見分けるには相当な知識がいると思いますが、エリーはさすがです。そして野生のキノコは今後ミルキィホームズたちの主食に…

ネロはその単純な性格のせいか、コーデリアに遠慮なくつっこみまくりです。まー、コーデリアさんの髪のお花は私も気にはなっていましたが、「頭の中お花畑」はさすがにどうよネロ。でも実際コーデリアさんマジお花畑なんでしょうがないです。

去ってしまったネロとエリーを探してかまぼこに出会うシャロ。「ってなんでですか〜」というシャロのひとりボケつっこみは定番に。かわいいので許されます。かわいいはせいぎです

対してコーデリアさんの妄想暴走が止まりません。スケッチブックはともかく、牢屋の壁に妄想ストーリーを題材にした絵を描きまくるのはかなりアレです。ヤバいです。でもそれはそれでかわいいかもです。ちがうかもです。
(ところで、「パンを盗んで投獄される」というストーリーは「ああ無情(レ・ミゼラブル)」からの翻案なのかなー?)

そういやストーンリバーの意外なまじめっぷりも見られました。ちゃんと間違いは認め謝罪する。憎めない性格です。怪盗帝国の人たちも「怪盗」だからといって「悪人」ではないんですよね。このミルキィホームズという作品においての「怪盗」と「探偵」は、独特の位置づけがあるようです。

結局、かまぼこはアンリエット生徒会長の寛大な処置で、シャロたちといっしょに屋根裏に住むことになります。うらやましいぞかまぼこ。

ちなみに、かまぼこの声を当てているのはおしりがかわいいラット/根津くんをやってらっしゃる下野紘さん。そう思ってかまぼこの声を聞くと、ちょっと面白いですね。

しかしこの作品、とにかくヨダレ。寝てはヨダレ、食べ物を前にしてはヨダレ。第1話でのシャロの「わたしは好きですよー、ヨダレ」という謎の台詞もさることながら、挙げ句の果てには泣いて鼻水、殴られて鼻血(というか花血)
いちおう美少女ものなはずなのに、いくらなんでもアレ過ぎな気もしますが、なぜかそういった表現までかわいく見えてしまうのがミルキィホームズマジック。演出の妙ってやつです。


第2話 2周目以降の感想など

「探偵ものなのに推理をしない」というポリシー(ポリシーなのかなー…)なアニメミルキィホームズ作品中で、数少ない捜査と推理シーンがある貴重な回です。「捜査と推理シーンが貴重」という段階で「どうやねんこのアニメ」と感じてしまうわけですが…、そのへんはミルキィホームズなので問題はありません。

コーデリアさんがオペラっぽい歌を歌いますね。ここで「ああ『探偵オペラ』ってそういうことね」と思った方。お前はダマされている!

そのコーデリアさんが牢屋の壁に描いていた絵ですが、よく見ると絵を描いてるカットでコーデリアさんの髪留めのヘアピンがひとつなくなっています。ヘアピンでガリガリ描いていたのか! 芸が細かいですねー。
しかしどうやってジャンヌダルク風の絵に色をつけたのかは謎です。まあそのくらいの謎はミルキィホームズなので問題はありません

この第2話「ポケットにパンを」で登場したかまぼこは、ただのぶさかわいいマスコットキャラかと思いきや、これ以降のエピソード中で意外にも芸の細かい活躍をします。
とにかく「空気を読む」ことに長けているかまぼこ。ミルキィホームズたちの心情の変化にあわせた行動をとるわ、6話ではシャロが偽物だということも見破っているわ、あきらかにミルキィ4人より優秀です。

そして重要なのは、「かまぼこが今のダメダメなミルキィホームズに連帯感を生み出してくれた」ということ。

アンリエット生徒会長がかまぼこを飼うことを許してくれたのも、それがわずかでもミルキィたちがトイズを取り戻す要因になってくれれば、と考えていたのかも。
この2話あたりでのアンリエットは、まだあそこまで苦労しないといけないとは露にも思ってないのかも知れませんね…。
がんばれアンリエット。超がんばれ。

探偵オペラ ミルキィホームズ【2】 (初回限定特典(ねんどろいどぷち シャロ)付き) [Blu-ray]
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