2010年11月08日

ミルキィホームズ ストーリー・設定など

シャロ、ネロ、エリー、コーデリアの4人は、トイズと抜群のチームワークで数多くの事件を解決してきた「ホームズ探偵学院」の人気者。学生だけでなく偵都ヨコハマの市民たちからも「ミルキィホームズ」と呼ばれ、憧れの的だった。だが、ある嵐の夜、宿敵「怪盗帝国」とのバトルの最中に「ミルキィホームズ」の4人はそれぞれのトイズを失い、その運命は激変してしまう・・・。
(探偵オペラ ミルキィホームズ公式サイトより)

…という出だしで始まる「探偵オペラ ミルキィホームズ」ですが、大方の予想を裏切ったハイテンポなギャグと怒濤のパロディで、大きなインパクトを与えてくれました。
そんな「探偵オペラ ミルキィホームズ」のストーリー世界観設定などのネタ解説と考察です。

アニメ版 ストーリー

トイズ

偵都ヨコハマ

ホームズ探偵学院

「ギャラクシーエンジェル / デ・ジ・キャラット」との類似

注意:それぞれのネタ解説は、重要なネタばれを含む場合もあります。

ミルキィホームズ アニメ版ストーリー

ストーリー

――二十一世紀。
『トイズ』と呼ばれる特殊能力を持つ探偵と怪盗、
二つの存在が世界を賑わせている時代。
世界は空前の『大探偵時代』をむかえていた。
新旧の文化が複雑に入り交じる
偵都(ていと)『ヨコハマ』を舞台に
未来の名探偵を目指す4人の少女たちと
過去に探偵であることをやめた青年との
現在(いま)の物語がここに幕をあける。
(ブシロード 探偵オペラミルキィホームズ公式サイトより)

トイズ
それは選ばれし者の心にふくらむ奇跡のつぼみ
ある者は清浄の花を咲かせ
ある者は毒の花を咲かせる
大探偵時代
美しさを競いあう二つの花
その名を探偵と怪盗といった
(アニメ版オープニングナレーションより)


…ていうわけで、レトロな雰囲気も多くありますが大探偵時代は21世紀なようです。舞台は神奈川県横浜市をモデルにした「偵都ヨコハマ」。「ヨコハマ」がカタカナ表記なところがみそ。

アニメ版「探偵オペラ ミルキィホームズ」はPSPゲーム版よりあとの話を描いています。ゲーム版の主人公(プレイヤーでもあります)の「小林オペラ」は今のところ話だけでアニメ版には登場しません。

「ミルキィ4人が失ったトイズを取り戻す」ことが大きな物語の骨子になります。
「なぜ4人のトイズが失われたのか」「どうやったらトイズが復活するのか」というのがストーリーの謎になっています。

とはいえ、シリアスなストーリーのゲーム版に比べ、アニメ版はどたばたコメディータッチ。肩ひじ張らずに楽しみましょう。
追記:と思ったら第10話でまさかのシリアス突入。全く油断なりませんこの作品)


「探偵オペラ」というタイトル

アニメ版「探偵オペラ ミルキィホームズ」のシリーズ構成脚本家ふでやすかずゆきさんのTwitterによると、
スター・ウォーズはスペースオペラっていわれるけど、歌ったりしませんよね。探偵オペラのオペラもたぶん、そんな感じです、たぶん!

…なんだそうです。

つまり「エンターテインメント」というようなニュアンスなんでしょうね。そして「○○オペラ」という響きはちょっとレトロっぽさを感じます。「レトロっぽさ」はこの作品の世界観でもあります。

「探偵オペラ」の「探偵」も、「ミステリー」ではなく「探偵小説」からでしょう。
「探偵小説」という言葉も大時代的でレトロな響きがあります。シャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロ、アルセーヌ・ルパンといった元ネタたちの本はまさに「探偵小説」という呼称がふさわしいと思います。

思ったのですが、このアニメのドタバタ感やギャグなどを考えると、「オペラ」より「オペレッタ」の方がふさわしいのかも。
でも「探偵オペレッタ ミルキィホームズ」…う〜ん、収まり悪いか〜。

トイズ / トイズ考察

トイズ
それは選ばれし者の心にふくらむ奇跡のつぼみ
ある者は清浄の花を咲かせ
ある者は毒の花を咲かせる
大探偵時代
美しさを競いあう二つの花
その名を探偵と怪盗といった
(アニメ版オープニングナレーションより)


トイズ

超能力のようなもので、このトイズの能力が無いと「探偵ライセンス」がもらえない(なのでシャロたちミルキィホームズの4人は今は正式には探偵ではない)。
その能力は各人様々で、能力の特徴を活かして、あるものは「探偵」となり事件を解決し、あるものは「怪盗」となって悪事を働く。

トイズを使う場面では、瞳の中で光が舞う演出が入りますね。かっこいいです。少女マンガ的な瞳の大きい萌絵キャラデザインだからこそ映える素敵演出です。

アニメ第1話でシャロたちミルキィ4人は、怪盗帝国との戦いの最中にトイズを失ってしまいます。
そして失ったトイズを取り戻すことがミルキィホームズの大きな目的です。

実は、第1話冒頭のアルセーヌの「なにもしていない」という台詞から、トイズを失った原因は明確ではありません。落雷と大爆発との関係も怪しいですね。また、同じく第1話での「適正試験」のときに、シャロがアンリエット生徒会長に退学を宣言された瞬間に落ちた雷も…気になります。(第4話にも大爆発(不発弾の爆発という説明)がありますが…関連はいかに)


【以下追記です】

さてさて、最終話を見終わり、PSP版もプレイしてみると、この「探偵オペラ ミルキィホームズ」世界の住人にとってのトイズという存在について、各々の考え方の違いが見えてきて非常に興味深く感じました。特に怪盗帝国4人のトイズに対するスタンスの違いはわかりやすくて面白いと思います。

追記として以下に「トイズに関する考察」を書いておきます。


各キャラのトイズ一覧と考察

シャーロック・シェリンフォード
 - 念動力(サイコキネシス・テレキネシス)

アニメ版には出てきませんが、PSP版冒頭でシャロは自分の念動力のトイズの役立たなさにコンプレックスを感じていました。せいぜい1kg程度のものしか動かせない…という能力は、実は発想の転換でいくらでも強力な使い方ができます。コンプレックスは見方を変えれば大きなパワーになりうるという見本のような存在ですね。
また、シャロのトイズの場合、ご先祖ホームズに憑依された第9話やほとんど暴走状態だった第12話(最終話)を見ると、潜在的に大きな力を持っているようです。使いようによっては手ひどい災いになりそうなトイズなんですが、シャロのまっすぐで仲間思いの性格にあわせてみると、非常に上手くコントロールのバランスがとれていて(暴走と言える状態でもしっかりアンダーコントロール)、まさに「選ばれたトイズ」と言えるのではないかと思います。(この辺は他のキャラとトイズの組み合わせの多くにも言えますね)

譲崎 ネロ
 - 電子機器からの情報取得・制御(ダイレクトハック)

一見活発なネロとは相性が悪そうなトイズなんですが、アニメ版でははっきり語られていない「人間嫌い」という過去を考えると、実はネロらしいトイズだとも言えます。
PSPゲーム版や特に小説版でのネロの行動や考え方は「探偵」というよりもむしろ「怪盗」のものに近く、なぜトイズの持ち主が、一方は「探偵」になりもう一方は「怪盗」になるのか、という理由を語っているような気がします。
また、アニメ最終話でのネロのトイズは、ハックというよりはもはや機械の機能の再構成です。トゥエンティの飛行メカを背負ったネロが天使のように見えるのもかわいくていいですよねー(←ここ重要)。

エルキュール・バートン
 - 怪力・重量増加・硬化(トライアセンド)

エリーの自分のトイズに対する嫌悪感はアニメ版でもはっきり表現されていましたし、PSPゲーム版や小説版ではその理由も明確にされています(過去に自分のトイズで他人を傷つけてしまったことがある)。
アニメ第12話(最終話)が一番よくわかるのですが、コーデリアに自分のトイズを全肯定してもらうことで、積極的とは言わないまでもトイズの力を受け入れようとしています。
PSPゲーム版でも随所にそういった表現がありますし、非常に聞き取りにくいのですが第11話の次回予告のエリーの台詞は、自分にトイズを与えられた事に感謝さえしています(トイズのおかげで仲間に出会い、トイズのせいで自己否定的になった自分を受け入れることが出来た…なんて再回帰的で矛盾してるようですが人生なんてそんなもんですよね、ええ)。
そもそもエリーのトライアセンドというトイズは、もはやそれ自身チートな能力で、持つ人によっては超チートな怪盗が出来上がる事でしょう。このトイズの力が、他人も自分も傷つく事を恐れているエリーに与えられた事が、トイズというものの奥深さを感じてしまいます。

コーデリア・グラウカ
 - 五感強化(ハイパーセンシティブ)

地味に見えますが、コーデリアのトイズは使いようでは最強のトイズです。
五感を強化する事で攻撃をいっさい受けない、というシチュエーションに持っていけば、ミルキィホームズの他の3人のトイズとの連携でチームとしてはほぼ無敵状態。アニメ第12話(最終話)で見られたように、チームの管制塔・司令塔としての役割を担うこのトイズは、はコーデリアさんのチーム内での立ち位置も含めまさに「コーデリアのためにあるトイズ」なんだと感じます。
また、意外にもコーデリアさんは身体能力も高く(PSP版では道場に通って武道を習っています)、このトイズの能力との組み合わせは絶大で、アニメ第11話のトイズ復活後のバトルシーンでもストーンリバーをあっさりいなしています。
さらにここに妄想力が加わる事で、アニメ第7話では全裸で巨大イカをしとめるという、もはやコーデリアさんマジ人外の境地


アルセーヌ
 - 幻惑

ところでアルセーヌがトイズを使うときの「幻惑のトイズトイズトイズ…」ってすごくいいっすよね!…すいません言っておきたかっただけです。
アルセーヌ(アンリエット)にとって、トイズは自分のアイデンティティにも直結する大きな存在のようです。幻惑のトイズは、怪盗という存在からすればこれほど便利で利用しやすい能力は無いでしょう。それ故にアルセーヌに取ってのこのトイズは、自身が「怪盗」であるという理由付けを超えてしまって、「強力なトイズを持つ探偵と対峙し勝利する事で、自分の存在価値を他に知らしめ、かつ己で再認識するための手段」にもなっています。
「探偵」は「怪盗」の存在理由(レゾン・デートル)だと第9話の感想の方で書きましたが、まさにそれを体現したのがアルセーヌとそのトイズです。
まーそのおかげでミルキィたち、というか特にシャロに対する母娘のそれに近い愛憎半ばする感情が原因で、ついには幻惑に皆を取り込んでしまったり(第8話)、幻惑が現実に干渉しちゃったり(最終話)、どえらいことになってしまっています。トイズという能力の業の深さも感じてしまいます…。アンリエットがんばれ。超がんばれ。

ストーンリバー
 - 人形化

ストーンリバーにとっての「人形化のトイズ」は、決してその能力に否定的なわけではないのですが、どうやら「卑怯な手段」と捉えているように感じられます。己がライバルと認めた相手にはなるべくトイズを使わずに、剣の腕だけで勝負を挑もうとします。
ストーンリバーにとっての、このトイズの捉え方がアルセーヌと真反対なのが面白いところですね。
ていうか、ミルキィホームズ相手にストーンリバーが「人形化のトイズ」を使ってしまうと不利になるシチュエーションが多いってのがなんとも…(アニメでもPSP版でもコーデリアさんに返り討ちを喰らいまくりですw)

トゥエンティ
 - 変装・肉体変化

トゥエンティにとっての己の価値観はほぼ100%「自分の美しさ」です(アルセーヌに対する敬服の念も少しだけw)。「ぼくの美しさとトイズは関係ないっ!」と第1話で言い切っている通り、自分のトイズに関しては(乳首を超立たす事に無駄遣いしてるあたり肯定も否定もしない中立的な考えのようです。
ということは、トゥエンティにとっての「怪盗」であることのアイデンティティは、トイズと関係ないところにあるわけで…。
実はこのスタンス、小林オペラとその弟子であるミルキィホームズ(特にシャロ)にとっての「探偵である事のアイデンティティ」の考え方に最も近かったりするわけで…。うわー、やなところに気がついちゃったよー(withネロヴォイス)。

ラット
 - 炎・爆発物を操る

ラットにとっての自分のトイズの捉え方は、怪盗帝国の他の3人に比べ実にシンプルです。
物語の当初からバンバンとトイズを使っていますし、第2話でコーデリアさんを見かねてキノコを焼く火を起こしてくれたり、第3話での超ヨコハマ美術館への侵入の際にもモリモリと爆弾と発火能力を使っていたりと、「能力があるから使う」「役立つ事に役立てる」という考えがはっきりしています。
トイズに対するこのラット君のあっけらかんとしたスタンスは、年齢からくるものもあるでしょうし性格のせいでもあるでしょう。実はトイズ能力者として一番ハッピーなのがラット君なんではないかと感じてしまう所以です。


メアリー
 - テクニシャン(ヘブンズハイエクスタシーローズピンクビッグダイアモンドドリーム)

すいません「キッズGoo」でさえ閲覧可能な当ブログにおいて、このメアリーのトイズを語るのは禁忌なようです。なんだかエリーがよく知ってるようなんで、よかったらエリーに聞いてください

ケイト
 - 筋力強化(トイズ発動にはチョコレート補給が必要)

トイズの使用に条件がつく珍しい例です。たしかにケイトのトイズ「脚力強化」はエネルギーを使いそうな能力ですし、チョコはカロリー補給にはもってこいですからねー。
実は「トイズ発動に条件が必要」という状態は、見方を変えると今のミルキィたちの「仲間に危機に対する強い気持ち」が一時的なトイズの復活条件になっていることと同様な状態とみなすこともできるような?
そう考えると、シャロたちは「トイズを失った」のではなく「トイズ発動に条件をつけられてしまった」と見る事もできるわけで…。これは重要なファクターか?

来栖 ソニア
 - 念動力(サイコキネシス・テレキネシス = シャロと同系統のトイズ)

ソニアの「念動力のトイズ」は、シャロと同系とと言いつつもそのパワーやコントロールはシャロよりずっと秀でてるように見えます。にもかかわらず、ソニアがシャロを「先輩」と慕うということは、「トイズの能力そのものと探偵としての能力や価値が決してイコールではない」ことを表しているように感じます。
例えば「絵がものすごく上手でも超売れっ子漫画家になれるわけではない」のと同様です。トイズは「探偵」のための「十分条件」ではなく、それどころか「必要条件」でさえないかもしれないのです。
第9話の「MH殺人事件」においてソニアは(アンリエットの指摘通り)「怪盗」とみなされるような立場で行動を起こしてしまいました。この自作自演事件は形を変えて第11話に始まるアルセーヌ(アンリエット)の自作自演事件につながります。
「ミルキィホームズのトイズ復活を願う探偵志望」のソニアであれ「ミルキィホームズのトイズ復活を願う怪盗」であるアルセーヌであれ、いくらトイズ使いとしての能力が優れていようと、「トイズにこだわるのは二の次」というスタンスに達したシャロたち(小林オペラもですね)を、「探偵」としても「怪盗」としても決して超える事はできないんじゃないかと思ってしまいます。

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トイズに関する考察まとめ

ミルキィホームズたちの探偵としての一番の力は「チームとしての探偵」ということに尽きるでしょう。もしかすると「トイズ第1主義」のこの「探偵オペラ ミルキィホームズ」世界に、今のシャロたちミルキィホームズ4人が大きな変革をもたらすきっかけになるのかも知れません。
そして、「探偵」といえば「孤独で偏屈、他人を信用せず己の能力のみを拠り所にする」といった本格推理ものの探偵像に対する私たちの認識にまでパラダイムシフトを起こさせているのかも…なんて考えると、ミステリーや探偵小説が大好きな自分がこの「ミルキィホームズ」という作品に出会えた事が楽しくてなりません。
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